ふく。の日記

誰にも気付かれないような風に運ばれ、君は何処へ、僕は何処へ、気付かぬまま、また別の道

WHEN SECONDS COUNT / SURVIVOR

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今となっては、懐メロバンド群が一緒にアメリカをツアーして回ったりしているが、ここ日本ではさっぱり存在感の薄れてしまった、80年代アメリカンロックバンドたち。

 

 

今回は、そんなバンド群の中で、現在もしっかりファンの間で語り継がれているバンド「サバイバー」のアルバムWHEN SECONDS COUNTを紹介したいと思います。

 

【目次】

1.当時のチャートアクションについて

2.メンバー構成などについて

3.音楽性について

4.僕の私的感想について

5.現在の入手可能状況について

 

 

 

【本題】

1.当時のチャートアクションについて ※ビルボード

 

 このアルバムは、1986年に発表されました。

・アルバム「WHEN SECONDS COUNT」 全米49位

・1stシングル「IS THIS LOVE」全米9位

・2ndシングル「HOW MUCH LOVE」全米51位

・3rdシングル「MAN AGAINST THE WORLD」全米86位

 

前作バイタル・サインズがロングヒットを記録し、ヒットシングルと共に全米ビルボードの年間チャートにも顔を出していた事や、この年の初めに映画ロッキーⅣの主題歌として発表され、ビルボード週間シングルチャートで全米第2位を記録したBURNING HEARTの実績を考えると、「え?嘘?トップ40にすら入れなかったの??」と言う驚きのチャートアクションです。

それでも、アルバムはゴールドディスクには到達したようで、日本ツアーも実現しています。

 

 

 

2.メンバー構成などについて

 

 ・ボーカル:ジミ・ジェイミソン

 ・ギター:フランキー・サリヴァン

 ・キーボード:ジム・ピートリック

 ・ベース:ステファン・エリス

 ・ドラム:マーク・ドラウベイ

 

 ※プロデュース:ロン・ネヴィソン&フランキー・サリヴァン

 ※シンセサイザー:マイク・モラン

 ※バックボーカル:ジミ・ジェイミソン、フランキー・サリヴァン、トム・ケリー

 ※アディショナル・シンセサイザー:ビル・クォモ

 ※アディショナル・バックボーカル:ジム・ピートリック、トミー・ショウ

 

  (補足)

ロン・ネヴィソンは、前作のプロデュースは勿論、ハートの「HEART」、オジーオズボーンの「罪と罰」、ヨーロッパの「OUT OF THIS WORLD」などを手掛けた。

マイク・モランはイアンギランバンドなどでも活躍、ビル・クォモは、スターシップやREO SPEEDWAGON、リチャード・マークスなどのアルバムにも参加。

トム・ケリーは当時、ビリースタインバーグとコンビを組んでの作曲家としても有名で、代表曲にマドンナのライク・ア・ヴァージン、シンディ・ローパーのトゥルー・カラーズ、バングルスのエターナル・フレイム、ハートのアローンなどがある。

トミー・ショウはご存知STYXのメンバーで、DAMN YANKEESで一緒だったジャック・ブレイズ(NIGHT RANGER)ともソングライティングチームを組んでいた。

 

 

 

3.音楽性について

ロディアスハードロック、ハードポップ、アメリカンロック等と表現される場合が多く、ファンや評論家からは、比較としてJOURNEYを引き合いに出される事が多い。

他にも、アルバムのライナーノーツでは「STYX、FOREIGNERと並んでアメリカンロック」の雄と称されたりもしたが、厳密には1980年前後に大成功を収めた前述3バンドの後発バンドの位置付けであり、ジム・ピートリックもかつてインタビューで、JOURNEYについて「意識した」との発言を残している。

また、同時期に活躍したラヴァーボーイや、80年代ハートや80年代CHICAGOや80年代スターシップ、90年前後のCHEAP TRICK、REO SPEEDWAGONやTOTO、サントラでの活躍が目立ったケニー・ロギンス等も、サバイバーと同じような括りで語られる場合もあり、時折、故ジョン・ウェットンを有したイギリスのバンドASIAや、サザンロックバンド38 SPECIALがここに含まれる場合もあるので、ファンは要チェック。同時期に大活躍したBOSTONとの比較はそれほど多くない。

尚、かつては彼らのような音楽性のアーティストに対して、産業ロックと言う言葉が使われ、80年代は皮肉を込めた表現、90年代以降は尊敬の念を込めた表現であったが、現在もそのような表現がされているのかは不明。

 

 

 

4.僕の私的感想について

個人的には、サバイバーと言えばこのアルバム。

全編に渡ってシンセサイザーの洪水になっており、ごく一部を除いてはベースの存在感が極めて低い(場合によっては聞こえない)等もあるが、フランキー・サリヴァンがプロデュースに携わっている為か、随所で聴かせるギターソロは勿論、シンセサイザーやキーボードと重なる繊細なギタープレイ、そのアレンジなども光っており、それがこのアルバムの重要なキーのひとつにもなっている。

ヒットシングルを含め、どの曲も名曲なので、ここでは、ヒットシングル以外の「まさにサバイバー」な4曲をピックアップ。

よって、JOURNEY風なTrk.8 BACKSTREET LOVE AFFAIR(2分51秒~3分8秒付近では本当にJOURNEYのSEPARATE WAYSになってしまう)やTrk.9 IN GOOD FAITH(タイトルも曲調もJOURNEYのFAITHFULLY…)も捨てがたいが、ここでは割愛。

 

・Trk.2 KEEP IT RIGHT HERE

これぞサバイバーな名曲。バラード調のキーボードで始まりながら、力強いJIMI JAMISONのボーカル&メロディで、楽曲をぐいぐい引っ張っていく。派手さは無いが聴き応え十分。

 

・Trk.5 REBEL SON

こちらも、まさにサバイバーな名曲。前作VITAL SIGNSやその後のJIM PETERIKも得意とする、最初は穏やかに、どんどんドラマチックに盛り上がっていくナンバー。

 

・Trk.6 OCEASN

CMにも使えそうなキャッチーな、一度聴いたら忘れられないナンバー。

 

・Trk.7 WHEN SECONDS COUNT

決して派手さは無いものの、メロディが見事。具体的な「何か」を思い起こさせる事も無い「つかみどころのない」印象も個人的には感じつつ、確かに耳に残る「不思議な」ナンバー。

 

 

 

5.現在の入手可能状況について

 リマスターされていないPONY CANYON盤(D32Y 0087)含め、輸入盤も比較的安価に入手可能。僕は、このPONY CANYON盤が安価で入手出来れば、それで十分かと思います。また、BMG JAPANからリリースされた、リマスターの紙ジャケ盤(BVCP 40033)は、ネットで見る限り入手困難と思われる。尚、輸入盤であるROCK CANDYリマスター(CANDY093)も音質は紙ジャケ同等だが、ボーナストラックにBURNING HEARTを収録している為、こちらもオススメ。

 

 

以上、今回は僕の大好きなサバイバーの、僕の大好きなアルバムWHEN SECONDS COUNTでした。

 

 

興味のある方はぜひ、聴いてみて下さい。

 

 

音楽、いいですね!