ふく。の日記

誰にも気付かれないような風に運ばれ、君は何処へ、僕は何処へ、気付かぬまま、また別の道

HERE COMES TROUBLE / BAD CAMPANY

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不届きなリスナーなのではないだろうか。

 

なにしろ、僕が持っているBAD COMPANYのアルバムは、これとHOLY WATERのみなのだ。

 

彼らの音楽に初めて触れたのは、前作からのシングルヒットIF YOU NEEDED SOMEBODY。

 

当時、東京でひとり暮らしを始めたばかりの僕は、電車や人混みと言った都会の喧騒よりも、「NHK FM以外のFMが聴ける!」これがまずファーストインパクトだった。

 

アメリカントップ40を、ラジオでドキドキしながら聴く。

 

そこに流れてきたのがIF YOU NEEDED SOMEBODY、

 

なのだが、

 

その話はまた後で。

 

そんな訳で、

 

このHERE COMES TROUBLEに至ったのは何とほんの1~2年前。

 

不届きの上にまた重ねて不届きなリスナーだと思う。

 

本来のBAD COMPANYの音楽性は良く知らないのだが、

 

こちら、ブライアン・ハウ時代については「しっとりした産業ロック」なのではないだろうか。

 

僕の中では、フォリナーのMr.Moonlightあたりに通じるものを感じる。

 

◆当時のヒット状況◆

アルバム HERE COMES TROUBLE   全米40位(ゴールド)

シングル HOW ABOUT THAT      全米37位

シングル THIS COULD BE THE ONE 全米87位 

 

前作HOLY WATERよりもやや順位を落としているものの、僕としては遜色ない、というかむしろ今作の方が好きかもしれない。

 

1曲目HOW ABOUT THAT、2曲目STARNGER THAN FICTION、6曲目TAKE THIS TOWN、7曲目WHAT ABOUT YOU、8曲目LITTLE ANGELなど、当時はラジオフレンドリーと言えたであろう、耳心地の良いナンバーがこれでもかと並べられているし、

 

前作のIF YOU NEEDED SOMEBODYに(本人たちではなくレコード会社が)気を良くしたのか、4曲目THIS COULD BE THE ONEや9曲目HOLD ON TO MY HEARTと言ったバラードもしっかりある。

 

何しろ、ルー・グラムやジョニー・エドワーズ系のブライアン・ハウがハマっている。

 

ポール・ロジャースを知る前に聴いたらな、結構イケると思うな。

(僕は恥ずかしながらクイーン+ポール・ロジャースしか知らないが、あっちも好き。深みはあっちかな。ブライアン・ハウはポップ)

 

そんな訳で、

 

僕は恐らく暗黒期であろうこのアルバムがお気に入りなのであった。

 

音楽、いいですね!

 

※1992年発表作品

2020 / BON JOVI

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まず、

 

「遂に臆面もなく一人で写るジャケットですか!」

 

とか、

 

ホワイトハウスっぽい背景やグラサンに映る星条旗は、数年後は大統領選に出るんすか!?」

 

というツッコミは無しで。

 

僕が思ったのは。

 

ああ、ジョン・ボン・ジョヴィとリッチー・サンボラは決定的に別の道を歩んでいるな、と言う事。

 

リッチー・サンボラは、音楽が好きな一人の男、なんだと思う。

 

一方、ジョン・ボン・ジョヴィは、過去にどうだったのかはわからないが、今は、自らの最大の武器であり影響力である音楽を通して、伝えたい意志を明確に持つ男なのではないか、

 

そう思う。

 

かつてはその両輪がBON JOVIであったが、今は別の道なんだなと、

 

そう思う。

 

彼の紡ぎ出す歌詞には明確な問いかけがあり、

 

彼の書くメロディは、過去の自身以外にあまり似ているところが見受けられない。

 

また、伝えたい意志が明確であるがゆえに、例えば高い声が出るか否かなどと言う問題に固執していない、いや、それを問題視していないからこそ、低い声で歌う事も恐れず、いとも簡単にその領域に挑む。

 

むしろ、鍛えるのが難しいと言われる低音域の力強さはCDで聴く限り過去最強で、僕は驚きを隠せない。

 

その曲が歌い継がれていくかと言う事も勿論あるが、それよりも、今この歌で伝えたい事!そこに軸を置いているようにも聞こえる。

 

それは、

 

ミュージシャンとして勇気のいる選択だとも思う。

 

実は数年前、

 

あージョンも声が出なくなってきたし、いよいよ終わりは近いな、なんて思っていたが。

 

それはとんでもない勘違いだった。

 

彼は、

 

高い声が出るとか出ないなんて些細な事として、

 

生きている限り、その時の彼で、

 

彼の目に、そして彼の心に映る真実を楽曲に昇華させ、

 

僕らに提示して問いかけ続けるのではないか。

 

押しつけでも、きれいごとでも、他人ごとでもなく、

 

自分も含めた、私たち(We)の立場で。

 

それはまるで、本来あるべきジャーナリズムのようでもあり、

 

成功を納めた彼が自らの背中に背負った使命感のようでもあり。

 

ああ、次のアルバムのタイトルは「WE」だな、とか思ったりしながら。

 

僕はじっくりこのアルバムを、

 

つまり、

 

BON JOVIが自分たちの目線で切り取った今、2020年」ってやつに、対峙していきたい。

 

そう思うと、タイトルを「BON JOVI 2020」から単純に「2020」にしたのもまた、非常に奥が深いと感じる。

 

ジョン・ボン・ジョヴィと同じ時代に、

 

アルバム毎にリアルタイムで彼の音楽に触れ、

 

同じ時間や彼の主張を共有して歳を重ねてきた僕は、

 

今回もナチュラルに、このアルバムに共感し始めている。

 

あー、

 

僕もまだまだ今日を歩きながら、未来へ行かねばならんな。

 

僕はジョンに言いたい。

 

1人で背負うなよ、ファンのみんながいるとは言えないが、あまりにもちっぽけだが僕もいる。

 

1988年からだけど、

 

だいぶ遅れは取っているけれど、

 

僕もいる。

 

1人で背負うなよ、

 

「Wake up everybody , wake up , here we go! It's just another day .」

 

あなたから音楽を通したその向こう側で、

 

僕には、

 

あなたの声が今日も聴こえる。

 

【追伸1】アルバムを聴き終えて、改めて某紙のレビューを読んで、今回最も僕の感覚に近いと感じたのは増田さんです。

 

【追伸2】日本盤でセーソク兄いの解説がやたら長くて読み切れないが、気持ちはわかる(笑)。

 

音楽、いいですね!

 

※2020年発表作品

cloud nine / GEORGE HARRISON

1987年、僕の家にはまだCDは無かった。

だから、買ったのはLPだった。

 

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僕が初めて買った、

ビートルズ関連の音源。

 

理由は簡単だ。

「それが最新作だったから」

 

ビートルズは、1987年当時、中学生の僕にとっては既に古い音楽だった。

「古いかもしれないが、それでも好き」な音楽だった。

だがしかし、

僕の知らぬ間に、このアルバムは快進撃を開始していた。

 

◆当時のヒット状況◆

アルバム クラウド・ナイン 全米8位(プラチナム)、全英10位 ※全米年間31位

シングル セット・オン・ユー 全米1位、全英2位 ※全米年間5位

シングル FAB 全米23位、全英23位

シングル ディス・イズ・ラヴ 全英55位

 

僕が高校に入ると、

洋楽を少し知った同級生たちに驚かれた。

あのジョージ・ハリスンのレコードを持ってるのか?

ビートルズだったんだって?ビートルズって凄いのか?

斜に構えた少年は、内心、

そうだよ、ジョージはすげーんだぞ、と思いながら、

あ、え?ああ、まあ、

などとうそぶいていた。

 

あれから30年以上経ち。

今でも好きなアルバムと言うより、

今もどんどん好きになっているアルバム。

 

ヒット曲セット・オン・ユーにスポットが当たりがちだが、

ジョージのギターが存分に聴ける

ギタリストのアルバムだな、と言う気もする。

僕はエレクトリック・ギターは弾かないが、

エレキストたちはどう思うだろうか。

 

ジョージとエリック・クラプトンのギターが唸る1曲目CLOUD NINE。

 

クラプトンは詳しくない僕だが、それでもうっとりするような、永遠に浸っていたいようなギターソロが聴ける2曲目THAT'S WHAT IT TAKES。

 

ELO風でもあり、ロイ・オービソンが歌ってもよさそうな3曲目FISH ON THE SAND。

 

後のスウェーデン・デュオROXETTEがLOVE IS ALLでこの曲を彼らなりに表現したのではないかと思える4曲目JUST FOR DODAY。

 

前述の通り英国でヒットした、地味ながらPOPな5曲目THIS IS LOVE。

 

ビートルズをこれでもかと意識し、ストロベリー・フィールズ・フォーエバーやアイ・アム・ザ・ウォルラス、ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユーなど中期ビートルズを散りばめた、本作のハイライトのひとつ、6曲目WHEN WE WAS FAB。

 

個人的に、J-POPの歌姫aikoさんに歌って欲しいと思わずにはいられない7曲目DEVIL'S RADIO。そう言えば、ビートルズのOLD BROWN SHOEも彼女に歌って欲しいジョージのナンバーだ。

 

ポールも真っ青な、メロウな8曲目SOMEPLACE ELSEでも、ジョージのスライドが芳醇な輝きを見せる。

 

まるでジェフ・リンな気もする9曲目WRECK IF THE HESPERUSでは、再び、三度ならぬ、四度目のクラプトン登場で、アルバム全体のギタープレイにメリハリを付ける。

 

そして、映画用に作ったのではないかと思われるアジアンな10曲目BREATH AWAY FROM HEAVENを経て、 

 

ラスト11曲目は、大ヒット曲GOT MY MIND SET ON YOU。

 

ほんと、

当時、

このアルバムを持っている僕は、

相当マニアックな少年に映ったに違いない。

 

だがしかし、

少年よ、

君は間違っていないぞ。

もしあの日の僕に会えたら、

僕はそう言ってやりたいと思う。

 

が、

まだその時は、

トラヴェリング・ウィルベリーズ

トム・ペティ

ロイ・オービソンと、

このアルバムを口火に大ヒットしていくとは、

想像だにしていなかったのだ。

 

音楽、いいですね!

 

 

 

LOOK SHARP! / ROXETTE

ロクセット

2~4枚目まではどれも好きだな。

初めて知ったLOOK SHARP

1人暮らしを始めた時にアパートで聴いて元気を貰ったJOYRIDE。

当時付き合っていた女の子と一緒にLIVEを観に行った時の最新アルバムCRASH!BOOM!BANG!

 

どれも好きなんだけど、今日は、日本では1989年にリリースされたLOOK SHARP

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僕が高校生の頃、

THE LOOKがヒットチャートを急上昇。

当時は、ビルボード、キャッシュボックス、ラジオ&レコーズが僕にとっての3大全米ヒットチャートだったが、雑誌とテレビの両方で知る事の出来るラジオ&レコーズが頭ひとつ出ていて。

そんなテレビ番組では「一発屋でしょう」なんて言われていたのを思い出す。

 

えーーー!!

なんて思いながら、

全米No.1に輝いたTHE LOOKに続くシングルDRESSED FOR SUCCESSが全米14位止まり(それでも凄いヒットなのだが)だったので、やっぱりそうなのかー、なんて友達と肩を落として、

暫くして。

 

3枚目のシングルLISTEN TO YOUR HEARTが全米No.1に輝く。

一発屋」の汚名返上だ。

 

えーマジかよ見逃したーーー!!

って感じだったのだが、

当時の友達と、時々夜に訪れたロッテ〇リア(今は無く、跡地はマクドナ〇ルドに…)で、レーザージュークボックスに入っているのを発見。

おおおーーー!!

って、二人で観た。

二人のどちらかがボン・ジョヴィの曲で、どちらかがLISTEN TO YOUR HEARTだったな。白黒のPV(当時で言う「プロモ」)に釘付け。

あー、

一生の思い出って思ってたけど、

ボン・ジョヴィの曲が「禁じられた愛」だったか「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」だったか、もう記憶が曖昧だな。

これ以上曖昧にならぬよう、ここに残そうと思う。

ああ、「ネヴァー・セイ・グッバイ」だった可能性も浮上。

 

そして、次なるシングルDANGEROUSも全米第2位を記録する大ヒット。

古い競技場のような場所での熱気あふれる映像。

マリーのセクシーさにノックアウト。

 

ここで、ヒット状況についてまとめたいと思う。

(ラジオ&レコーズとか言いながら、ここで参考にするのはビルボード…)

 

◆当時のヒット状況◆

1.週間チャート

 アルバム LOOK SHARP! 全米23位

 シングル THE LOOK 全米No.1

 シングル DRESSED FOR SUCCESS 全米14位

 シングル LISTEN TO YOUR HEART 全米No.1

 シングル DANGEROUS 全米2位

2.年間チャート

 アルバム LOOK SHARP! 1989年 全米81位

 アルバム LOOK SHARP! 1990年 全米45位(世界で900万枚の売上)

 シングル THE LOOK 全米17位(キャッシュボックス誌では6位)

 シングル LISTEN TO YOUR HEART 全米22位(キャッシュボックス誌では19位)

 シングル DANGEROUS 全米34位(キャッシュボックス誌では32位)

 

週間アルバムチャートの最高位だけが意外だが、それ以外は文字通りROXETTE旋風が吹き荒れた。

 

シングル以外の曲も、全米No.1を狙えるほどのインパクトは無いかもしれないが、少なくともTOP 40は狙えたのではないかと思う。

売上は十分モンスターアルバムだが、もっとモンスターアルバムになったかもしれないと、もしかしたら思い入れ加点が大きいのかもしれないが、そう思う。

 

僕にとって、青春のサウンドトラックとなった1枚。

 

今年のお盆は自転車で、

当時友と辿った道を、おさらいしてみようと思う。

多分、途中忘れてるけど。

 

 

音楽、いいですね!

 

FLESH AND BLOOD / POISON

今夜は、僕の中で「とても懐かしい」「決定的な傑作までは行くかなどうかな、でも絶対に外せない」アルバム

ポイズンが1990年に発表したフレッシュ・アンド・ブラッドー今夜ケモノのようにーを紹介したいと思います。

 

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実はこのアルバム、日本盤の初回ジャケットは、アルバムタイトルのタトゥーから血がしたたるようになっているのですが、その後はその部分が修正されているようです。

 

◆当時のヒット状況(全米ビルボード)◆

アルバム フレッシュ・アンド・ブラッド 第2位(アメリカで300万枚売上)

シングル アンスキニー・ボップ 第3位(年間32位)

シングル サムシング・トゥ・ビリーヴ・イン 第4位(年間78位)

シングル ライド・ザ・ウィンド 第38位

シングル ライフ・ゴーズ・オン 第35位

シングル フレッシュ・アンド・ブラッド 不明(Wikipediaではシングルカットとの記述があるが、ベスト盤ではシングルとしてはヒットしていないとあるので、チャートインしていない可能性あり)

 

僕にとってポイズンは、楽曲としてはエヴリー・ローズ・ハズ・イッツ・ソーンやナッシング・バット・ア・グッド・タイム、アイ・ウォント・フォーゲット・ユーから入りましたが、アルバムはここです。

当時、下手下手下手下手言われていましたが、このアルバムを聴く限り、ブレット・マイケルズのボーカルが「味があるスタイル系」である以外は、普通に上手いと思って聴いていました。勿論ブレット・マイケルズも好きなので、僕の中ではカッコ良くて親しみやすいハードロックバンドです。

 

当時はね、ナッシング・バット・ア・グッド・タイムのヒットの後にどんな曲が来るかと思ったら、決して速くはないアンスキニー・ボップで来たので、これは相当楽曲に自信があるな、と(思った訳ではないのですが、今はそう思います)。

見事にヒットして、さすがはポイズン。

次のシングル、サムシング・トゥ・ビリーヴ・インはPVも秀逸で録画して何度も何度も観ていたせいか、ロングヒットしていたと言う印象ですが、年間チャートを見るとそこまででもありません。

 

当時高校生だった僕は、ビートルズが好きだと言う噂で声をかけてきたクラスメートから洋楽をすすめられ、自転車を走らせて学校の帰り道、毎日彼の家でカセットかビデオでハードロックを中心とした洋楽に触れていました。

ボン・ジョヴィデフ・レパード、カンズ・アンド・ローゼス、ウォレント等々。

その中に、ポイズンもしっかり名を連ねていた。

友と二人で自転車を走らせながら、

でたらめな英語でポイズンの曲を歌い、早く友の家でポイズンの曲を聴きたいな、とかそんな感じだった。

華やかな彼らのPVや楽曲に夢中になって陽が落ちるのも忘れていると、彼の家の黒電話が鳴って、それは僕の母からの「早く帰ってきなさい」と言う連絡だった。

 

今も、このアルバムを聴くと、そんな青春時代を思い出したりもする。

 

そんな僕にとって、このアルバムで前述の曲以外に紹介したいのは、やはりLIFE LOVES TGAGEDYかな。ホワイトスネイクのNOW YOU'RE GONE的に静かに始まりながらドラマティックに盛り上がる超名曲。歌も演奏も充分カッコ良い。

僕はね、L.A. GUNSもこのPOISONも、他のハードロックバンド同様大好きなのであります。

 

音楽、いいですね!

 

 

 

VITAL SIGNS / SURVIVOR

と言う訳で、今回はサバイバーが1984年に発表したアルバム「バイタル・サインズ」。

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1980年代に熱心に洋楽を聴いてきた方の中では、恐らくこのアルバムがサバイバーの代表作なんじゃないか、と思います。

 

◆当時のヒット状況◆

1.週間チャート

 アルバム VITAL SIGNS 16位

 シングル THE MONET OF TRUTH/IT DOESN'T HAVE TO BE THIS WAY 63位(日本盤ボーナストラック)

 シングル I CAN'T HOLD BACK/I SEE YOU IN EVERYONE 13位

 シングル HIGH ON YOU/EVERLASTING 8位

 シングル THE SEARCH IS OVER/IT'S THE SINGER NOT THE SONG 4位

 シングル FIRST NIGHT/FEELS LIKE LOVE 53位

2.年間チャート(1985年)

 アルバム VITAL SIGNS 15位

 シングル I CAN'T HOLD BACK 73位

 シングル THE SEARCH IS OVER 48位

 

週間チャートの情報だけでは見えにくいのですが、この年間チャートでの成績を見ると、リアルタイムに米国で聴いていたリスナーにとって恐らくは相当なヒットに感じただろう、と思います。

事実、当時このアルバムは売上150万枚を突破し、サバイバーを前座からヘッドライナーに押し上げており、日本公演も実現させています。

 

僕は高校生の頃(1990年頃)に近所の本屋兼レンタルショップでビデオを借りた(のですが我が家はベータで観れず友人宅で鑑賞)ほどサバイバーに入れ込んでいたのですが、とにかくそのビデオでも観客がすごく盛り上がっていました。

勿論後にVHSビデオデッキを購入し、ダビングし、更にDVDにもダビングし、今も家宝にしている事は言うまでもありません。

 

そんな訳で、

チャート状況と思い出話で終わってしまいそうですが。

実は、このアルバムを購入したのは、1991年に入ってからだったと思います。

その前に日本編集盤THE BEST COLLECTION OF SURVIVORを購入し、5曲が被っていました。しながい学生だった僕からすれば、曲が被っていないアルバムを優先して買っていくので、今夜は眠れない、ホエン・セカンズ・カウントを買ってから、このバイタル・サインズだったのです。

 

ああ、

これだけキレのあってベスト盤クラスのアルバムなのに、僕の中では前述のTHE BEST COLLECTION OF SURVIVORの印象が勝ってしまい、いまひとつアルバムとして好きになり切れない歯痒さ。それでもかなり好きなのですが、完成度と好き加減には乖離があります。

 

でも、

リアルタイムで聴いていたら、これは大変な事件だったろうなと思う、そんな出来栄え。聴けば聴くほど、沁みてくる。

そんな傑作。

リマスター盤も良いですが、オリジナル盤を聴いてきた僕としては、ちょっと音圧が強すぎる感じ。出来れば、シャカシャカした音質のオリジナル盤を大音量で聴く事をオススメします。

 

音楽、いいですね!

19 / CHICAGO

当時、

サバイバーのWHEN SECONDS COUNTに匹敵するほど聴いていたアルバム。

楽曲の出来栄えで言えば、もっと好き(だった)かもしれない。

 

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◆当時のヒット状況◆

アルバム 19 全米37位(プラチナム

シングル I DON'T WANNA LIVE WITHOUT YOUR LOVE 全米3位

シングル LOOL AWAY 全米No.1(ビルボード1989年、年間チャート1位)

シングル YOU'RE NOT ALONE 全米9位

シングル WE CAN LAST FOREVR 全米55位

シングル WHAT KIND OF MAN WHOULD I BE 全米5位(ハートオブシカゴより)

 

僕は、リアルタイムでYOU'RE NOT ALONEから入りました。

ブラスロックの雄と言われていたものの、当時はスターシップやハート、サバイバーと同じような、いわゆるロン・ネヴィソン系アメリカンロックバンドとして聴いていました。

後々、初期の彼らに遡った身としては、むしろここから入って幸せだったなと。

初期から追いかけてこれはしんどいな、と思った次第です。

 

今聴くと、ボーカル以外にはあまり個性のない、爽やかなアメリカの風を感じる都会派コンピレーションアルバムのよう。

ギターは、I DON'T WANNA LIVE WITHOUT YOUR LOVEに代表されるように、ダン・ハフが冴えまくっているが、それでも出すぎてはいない。

シカゴのメンバーがゲスト参加しました的な(そう、ここにプライドを感じさせる仕上がり!)、

ザ・産業ロック・アルバム。

産業ロックアルバムの帝王。

 

って、散々言ってますが、

めちゃくちゃ好きなアルバムです。

 

だって、

とにかくどの曲も良い。

これだけヒットポテンシャルを秘めた曲を収録したアルバムは、そうそうないと思います。

サバイバーのバイタルサインズや、

デフレパードのヒステリア並ではないかと思います。

その印象通り、当時は全米ヒットチャートを席巻していて、ヒット曲の数々を何の違和感もなく受け入れ、

まさか、アルバムチャートが37位止まりなんて想像もしていませんでした。

 

その勢いのまま発表されたベスト盤ハートオブシカゴからカットされたWHAT KIND OF MAN WHOULD I BEも大ヒットして、

シカゴの時代はまだまだ安泰、

などと当時は思ったものです。

 

音楽、いいですね!