ふく。の日記

誰にも気付かれないような風に運ばれ、君は何処へ、僕は何処へ、気付かぬまま、また別の道

ぎざじゅう。

旅をして
旅をして
どんどん、どんぶらこ
旅をして
旅をして
アンタの手の平に

戦後間もない焼け野原
裸足で走る子どもたち
アタイは揺られて転がって
そりゃもう無我夢中

4丁目の夕陽を思い出す
笑顔もたいそう眩しくて
アタイがちょいと色褪せたって
時代はイケイケ成長期

旅をして
旅をして
どんどん、どんぶらこ
旅をして
旅をして
アンタの手の平に

いつの間にやらアタイの周り
滑々(スベスベ)したヤツばかり
昭和の次は名ばかりで
裏腹 平らは遠ざかる

(間奏)

気が付きゃ今年でアタイも還暦
知らない子たちもずい分増えた
同い年のばあさんが孫に
アタイを紹介してくれている

旅をして
旅をして
どんどん、どんぶらこ
旅をして
旅をして
アンタの手の平に

握りしめた手の中で

まだまだ現役
アタイはまだまだ
明日はどこへやら。

 



[2010.09.08 – 2010.09.18]